『建武館との出会い  木下 哲』 30

2011-05-06

自分は長男の創太に何でもいいから自分には経験のない武道というものをやらせてみたいと思っていました。
そこで最強の武道とはと考えるようになり、「有事にもし裸一貫だったら 素手が即 武器になる空手がいいんじゃないか?」と思いました。

よちよち歩きの創太と氷川町内を散歩している時のことでした。
勇気男館長の自宅前をたまたま通り「こんな近くに空手道場があるじゃん!建武館。覚えておこう!」

創太が幼稚園に通うようになりました。
いよいよ空手もさせる事ができるかと思い 暇さえあれば本部道場の外から見学するようになりました。
創太に空手をと思う反面、道場生の俊敏な動きに敏感に反応している自分がいました。
そして格技経験がない父親が「空手をやれ」って言って説得力があるのか?とも思い始めました。
次第に「まず俺が強くなりたい!」と思うようになったのでした。
そうは言っても敷居が高いのが道場というもの。
指導をしている剛館長に声を掛けるだけの勇気はなく、しばらく経ちました……。

創太の幼稚園の運動会の日のことです。
何とそこに剛館長が居るじゃないですか!(注1)このチャンスを逃すものかと行動に出ました。
「建武館の方ですよね。自分も空手をやりたいのですが?」
二つ返事で火曜か木曜の20時半に見学に来いよと優しく爽やかに言っていただきました。

実際に見学に行った時は勇気男館長とは初対面でかなり失敗した!と思いましたが(注2)、「空手やるんだろ?」と聞かれてびびったと思われるのがイヤで「はい!」と答えてしまった事が“財産”です。今となっては良い思い出です。

親子空手の良い所は「よその子もうちの子」と思える所ではないでしょうか?
自分の子どもの辛さ 痛み 悩みを身を持って心底理解し接し共に乗り越える。子どもは一人じゃないと勇気づけられやがて一人で乗り越える。
親は自分の子どもの不平不満を理解し、しっかり我慢させ自立させ世に送り出す。その思いを続けていると子ども達みんなの気持ちが手に取るように解る。
自分が道場で子ども達と接しながら理解したことです。
もっと若い時に篠田兄弟と出会えれば良かったと思っている木下でした。

(注1)私の長男、拓海も同じ幼稚園。創太の1歳年上です。
(注2)木下は当初、私が館長だと思っていたようです。しかし、道場に来て初めて館長はあのゴツイ人(先代:勇気男)であったと知ったのでした。

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※『ひと・もの・こと』は、2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものです。したがって、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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