2011-08-06
年少審査の最終日を迎えました。
階級の上位者が受ける日です。
審査では、上の級になるにしたがって、
技の手本を示せることが求められてきます。
そしてさらに上にいくと、心の部分が大事にされます。
白帯は自分のことで精一杯なのは仕方のないことです。
しかし上級になるにつれ、
後輩に気を配るなど他者への配慮ができるかどうかも大事な要素です。
審査には基本、ミット打ち、組手があります。
このそれぞれの種目に、心の部分での強さや配慮などを求めています。
例えばミット打ち審査での、ミットを持つ側の心構えもそうです。
相手が上手く突き蹴りできるよう、
合格できるよう考えて持ってあげられたかどうか。
組手審査の場合は、技のうまさよりも、
互いが切磋琢磨できたかどうかが重要です。
思いっきり殴れば、殴り返されます。
だから痛いのがいやな人は軽く当ててしまうのです。
そこをあえて、殴り返されることを承知の上で、覚悟の上で、
ガツンと思いっ切りなぐり合う、切磋琢磨ができたかどうか。
そういう心の部分が大事にされるのです。
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員 介護予防サポーター
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。