『でべその劣等感が正義感に変わる』95

2011-08-04

私のへそは少し出ています。
唐突ですが。

でべそではありませんが、小さい頃はとても気にしていました。
人から「でべそ!」とからかわれると、
もう、恥ずかしくて恥ずかしくてしかたありませんでした。

友達から銭湯に行こうと誘われると、何かしら理由をつけて断りました。
断る理由が見つからなくなると、もう観念して付き合うのですが、
ばれないように、へそに絆創膏をつけて入りました。

学校のプールはもうあきらめるしかなく、
水泳パンツをギュッと上げてへそを隠しました。
泳いでいるうちに下がってしまうので、
プールサイドに上がる時はいちいち持ち上げていました。

なんでそこまで気にするの?と不思議に思うでしょう。
今考えるとほんとうにバカげた行為ですよね。
しかし当時の私にとって、へそを見せることは、
恥部をさらすことと同じくらい恥ずかしいことでした。

なんでそうなってしまったのでしょう。
よくわかりませんが、おそらく当時の私は、
劣等感のかたまりだったのかもしれません。

そんな私に、おやじは少しずつ、
自信を持たせるような褒め言葉をかけてくれたのでした。
いつからかは覚えていませんが、
少しずつ自分に自信が持てるようになってきました。

だから、だと思いますが、
からかわれたりいじめられたりしている子の気持ちが、
私には少しわかりました。
ですので、そういう仕打ちを受けている子を見ると、
とても可哀そうでなりませんでした。

偉そうに人を小ばかにしたり、
寄ってたかって弱い者いじめしたりする者に出くわすと、
無性に腹立たしくなって、体中の血液が頭に集まってカッカしてきたのでした。
もう条件反射ですね。

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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員 介護予防サポーター
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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