『足の筋肉 第二の心臓』 91

2011-07-29

筋トレの必要性を知るために、体の仕組みを簡単にお話しします。

血液には栄養分や酸素がいっぱい含まれています。
脳や内臓や筋肉はそれをとても欲しがっています。

そこで、心臓がポンプとなって、
血管というホースを使って血液を送り込んでいます。
血液は働き者で、内蔵などに栄養分や酸素を手渡すと、
代わりに老廃物を引き取ってくれます。

働き者の血液は、足元までたどり着くころには、
老廃物まみれでクタクタになっています。
早く腎臓まで運んでろ過してきれいにしなければなりません。

ところが心臓のポンプは、
足元まで来ると重力に逆らって押し上げるだけの余力はありません。
どうしたらいいでしょう。

そこで登場するのが、
ふくらはぎやハムストリングスなどの足の筋肉です。

ここらあたりの血管には
“静脈弁”という逆流を防ぐかしこい弁が備わっています。
ホースをギュッと挟んで押すと、
一方通行でシュッと上昇するような感じですね。

筋肉が収縮すれば血管が圧搾されます。
圧搾されれば血液がシュッと押し上がるわけです。

つまり、ふくらはぎなどの筋肉が、
心臓の代用となって押し上げてくれているのです。
とても大事な筋肉だということがおわかりいただけたでしょうか。

きんさんぎんさんも下半身の筋力トレーニングに励みました。
その結果、認知症の症状が改善されたことについては前回お話ししました。

転倒、認知症、尿失禁などの予防のためにも、
足の筋肉を鍛えたほうがいいのです。
介護を必要としないためにも、下半身をしっかり鍛えましょう!

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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員 介護予防サポーター
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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