2011-07-10
この震災で人のはかなさを思い知らされました。
しかしそれとともに、
日本の持つ素晴らしい心根を揺り起こしてくれたようにも感じます。
日本人が忘れかけていた「公徳心」というものを、
よみがえらせてくれた気がしたのです。
もちろん、略奪や詐欺などが横行したのも事実です。
しかし、これほどボランティア、義援金、節電に、
心がけたことがあったでしょうか。
その素晴らしい部分が、
負の部分を打ち負かしてくれたのだと感じられました。
「団結力」もまた育てられました。
“避難民だ”などと心ない発言をする偏見や風評もありました。
しかし、巷やメディアでこれほど多く、
「心一つ」の文字を見かけたことがあったでしょうか。
自分だけよければいい、という利己的な考えが蔓延するのが、
今の世の中です。
そんな中で「公」や「人のために」という大切さを訴えてくれました。
いろんな人達がいろんな形で心を一つにすることの大切さを訴えたのです。
同じ日本人として誇りに思います。
建武館理事長の村田氏はいつものことながら、
子供たちに特段の愛情で大会を支えていただきました。
常任理事の重田氏はチャリティ弁当と称して、
利益のすべてを福島の子供たちに寄付してくれました。
建武館キッズ大会は、
このような篤志家の存在で開催できるのだということを、
夢寐にも忘れません。
キッズの熱い戦いが繰り広げられました。
痛くても、怖くても、前に出る姿が、
来場したみんなに感動を与えたことでしょう。
その熱戦の数々が、私たちに勇気をもたらしてくれました。
キッズよ、ありがとう!
おわり。
キッズ大会の関連コラム
1.ナビット福井泰代さんと大会テーマ
2.熱いハート、深い絆 届け福島へ、日本へ
3.本気の殴り合いから本物の友情
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員 介護予防サポーター
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。