2012-06-08
「いいか、片方の手の平を拡げてしっかり路面につけてからやるんだよ」
と、子供たちに教えてくれたのは、
岡本さんというあごひげがカッコいい方です。
ここで初めてお目にかかりました。
岡本さんはしゃがんで、
路上にはりついたガムをはがすしぐさを見せてくれました。
すこし経つと、子供たちがスクレイパーで、
路面をトントン叩き始めました。
何をしているのかと思ったら、
今度は千種さんから教わっていたようです。
千種さんは東京掃除に学ぶ会の代表世話人で、
この530があることを教えてくれた方です。
「トントン叩くとガムが取れやすくなるんだよ」
子供たちは「ほんとうだ!」と大喜び。
千種さんは続けて
「ガムは冬か雨の日がはがれやすいんですよ」
と私にも教えてくれました。
よくご存知のはずです。
千種さん達は、かれこれ10年もの長い間、
新宿の街頭清掃を続けているそうなのです。
汚いと思っていた道路も、
「これでもきれいになった方なんです」
と仰っていました。
当時はガムが道路がまだら模様に見えるほど、
はりついていたようです。
それを地道に一つ一つ、はがしていたのですね。
こういう経験に基づいた話を聞けるのはとても有難いことです。
とても勉強になります。
子供たちが千種さんや岡本さんのような、
大人の人達と接することができるのはとてもラッキーです。
なかなかそういう人には出会えませんからね。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日発信していますので宜しければ明日もまた読んでみてください。
篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。