2011-05-04
新空手は毎年7月から翌年1月までの隔月で交流大会が行われます。
そして2、3月にグランプリ予選が行われます。
この予選を突破した者が、
晴れて5月のグランプリに出場することができます。
建武館少年部は平成15年9月から新空手に参戦し始めました。
そして翌年のグランプリ予選初挑戦で、
一人の予選突破者を出すことができたのです。
これは我々にとって新たな歴史の1ページになるほど嬉しいものでした。
予選突破したその少年の名は滝村和也君。
実直な子で、しかも獅子奮迅の勢いで奮い立ち、
何事も猛然と突き進む子でした。
予選でも、緊張する子を尻目に、
和也君は意気込み勇ましく勝ち進みました。
新空手初参戦と時を同じくして入会したのが和也君のお父さんでした。
お父さんは当時47歳!
47歳で空手にチャレンジしたお父さんを見て、
息子の和也君もヤル気が出たことでしょう。
これが、前にも述べた、
“いくつになっても挑戦を続ける姿で子どもを元気付ける”
というやつです。
説教ばかりしても子どもは言うこと聞きませんよね。
耳にタコができるだけですから。
声のトーンが徐々に上がり、
しまいにはギャーギャーと雑音にしか聞こえなくなるだけです。
滝村さんの“おやじ参戦”は、
説教じゃなく身をもって見せていくというまさに手本となるものでした。
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi
日本空手道建武館 館長
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※『ひと・もの・こと』は、2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものです。したがって、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。