『媒酌人』40

2011-05-27

1999年、私が36歳のときです。
一歳年下の後輩である戸谷から、
結婚披露宴の媒酌人という大任の依頼を受けました。

結婚は人生の大事な節目。
その媒酌人は上司や恩師に依頼するのが一般的です。
それを、わずか一歳違いで地位も名もない私に託してくれました。

私の媒酌人がおしどり夫婦であったこともあり、
多くを学ばせてもらいました。
今度は私が手本を見せようと思ったものです。

2001年からは年始の挨拶を、
親子そろって来てくれるようになりました。

本村夫婦、亀田一家も来て、
にぎやかな正月を迎えられるようになりました。

戸谷はその後も盆暮の挨拶をしてくれています。
とても律儀な男です。

最近は媒酌人をたてると、後々が煩わしいのでしない、
という人が多くなりました。

人情が希薄な世の中です。
親しくしていたと思ったら、
ちょっとしたことで不仲になる人間関係。

とことん信じることのできない雰囲気の中で、
過ごさなければいけなくなりました。
うつ病の人が増え、とてもストレスを感じる時代になりました。

媒酌人や仲人を立てるのは煩わしいと思うでしょう。
だけど人間関係が希薄で人生相談がしにくい世の中で、
何か困ったり悩んだりしたときに、
気軽に話しかけられるよき人生の先輩を得る、
よいシステムだと思います。

私がよき相談相手なのか、
おしどり夫婦なのかとつっこまれそうですが(苦笑)。

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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi
日本空手道建武館 館長
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※『ひと・もの・こと』は、2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものです。したがって、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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