2010-10-01
小学1年生から拳法を習い始めた私は、少しずつ気持ちが強くなっていきました。
しかし、父の教えが身についてきたのは年月が経ってからで、それまではケンカのし放題。
習いたての頃は、ただケンカに強くなりたかった気持ちの方が強く、
もし中途半端に辞めていたら、拳法(のちの空手)が単なる暴力、ケンカの道具で終わっていたかもしれません。
幸いにも中途で挫折せずに続けたお陰で心と体が鍛えられ、
何事も恐れず自分の信念も曲げずに振舞う行動力と精神力が備わり始めました。
そのうえ、この自信から「義を見てせざる」だったものが、
やるべき時にやれるようになってきました。
そこでわかったことは、
小さい頃から親が強さと優しさ、つまり、
正しいことは自分が損をしても行え、弱い人の味方になれ、
などを教え込むことが大事だということです。
そしてまた、つらい事でも長い間辛抱して続けていけば成就し、
強く優しく正しい人になれるということがわかったのです。
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※『おれの半生』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。