『再犯時の無職37% 地域社会のサポートが必要』47

2011-11-12

 
再非行少年の割合が32%となり過去最悪となりました。
また、25歳までに再犯した人のうち、
検挙時に無職だった人は37%にも達したそうです。

再犯せずに踏みとどまった若者は
「定職に就いていたから」とその理由を振り返りました。
収入があったので悪いことしてまでお金を得ようとは思わなかったそうです。
出院後に働き口があることがいかに大事かがわかります。

以前にも話したように、
先代が事業主で道場の運営母体である会社は「協力雇用主」となりました。
理事長である村田さんのお誘いによるものです。

その村田さんは当時、このように説得してくれました。
「立ち直りは仕事に就かせることも大事だが、
再犯させない強い心を根付かせることも大事。
だから、雇用と空手指導の両面で立ち直りに協力してくれないか。
体力をもてあましている血気盛んな若者に、
そのエネルギーを使ってもらう。
それがきっかけで非行や犯罪に走らず、
まっとうな仕事をやってみようと思うかもしれない……。」

彼らをまったく別の角度から支えるという提案はとても新鮮に聞こえ、
やりがいを感じました。

2011年版「犯罪白書」では、
就労などの生活基盤の安定を図ることが大事と述べています。
また、地域社会の中で適切なサポートを受けられるようにする必要がある、
とも述べています。

村田さんのこの提案は協力雇用主の新しいかたちとして、
確立されるかもしれません。

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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員
介護予防サポーター こころの健康サポーター
板橋区にある地元密着の空手道場で“ガマンを売る空手家”
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※『時局放談』は、2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものです。したがって、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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