2012-09-11
神輿。
あの一体感や達成感は何とも言えません。
まちがいなく、痛さとつらさがあるからこそ味わえるんです。
ここらへんが、とても空手的なんです。
空手の稽古にはお互いに突いたり蹴ったりする、
組手というものがあります。
組手は直接打撃制なので、当たればもちろん痛い。
その痛い組手を無言でやっているともっと痛いんです。
お互いが無言だと、何かこう、いじめとかケンカのような感情になって、
痛みだけが残るんです。
ところがオリャーとか行くぞ~!なんてヒイヒイ言いながらやると、
痛いんだけど楽しい。
楽しさが痛さを打ち消してくれるような、そんな作用があるんです。
マラソンに「ランナーズハイ」というのがありますよね。
Wikipediaには、
マラソンなどで長時間走り続けると気分が高揚してくる作用「ランナーズハイ」は、エンドルフィンの分泌によるものとの説がある。エンドルフィンは脳内で機能する神経伝達物質のひとつである。モルヒネ同様の作用を示す。また多幸感をもたらすと考えられている。二人以上で走ると効果が高い。
とあります。
無言でバチバチやっていると痛いだけ。ところが、
行くぞ~!ヨッシャーってやってると、
“エンドルフィン”が出てくるんでしょうかね。
痛みをそんなに感じないんですよ。
むしろ、やった感とか“多幸感”すら感じることもあるからおもしろい。
空手には不思議な力があります。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日発信していますので宜しければ明日もまた読んでみてください。
篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
■私は空手の指導で役に立つ財団法人日本体育協会公認上級指導員の資格を取得、また介護予防サポーター、こころの健康サポーターの講習を受けて道場生の体と心のケアに努めています。
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。