『かっこいい親せきのお兄ちゃん』351 日本空手道建武館 篠田剛

2012-09-14

小さい頃の話。
放課後の校庭の片隅で上級生同士のけんかがありました。

そのけんか、なかなか終わりません。
そこで、学校の近くに住む親せきのお兄ちゃんに、
助けを求めることにしました。

その親せきのお兄ちゃんは、空手を一緒に習っていました。
背は小さいのですが、とても強かった記憶があります。

親戚のお兄ちゃんの家まで行って事情を伝えると、
すぐ出てきてくれました。
そして急いで学校まで駆けて戻りました。

校庭の片隅の、けんかしている二人のそばに行って、
親せきのお兄ちゃんが一言、
「やめろよ」

そのたった一言で、けんかは収まってしまいました。
けんかが終わるのを見届けると、
何事もなかったかのように家に帰っていくのでした。

ああ、かっこいい。
僕もそうありたい、心の中で感じたものです。

すこし雑な言い方ですが、
空手をやっていくうちに、だんだんとけんかを恐れなくなっていきます。

すると、
暴力に屈しなくなります。

悪者に屈しなくなります。
正義を貫けられるようになります。

弱い者を助けられるようになります。
そして優しくなれるのだと信じています。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日発信していますので宜しければ明日もまた読んでみてください。

篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
■“拳足は警策なり”。

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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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