『後輩のためにやろうぜ わが子のためにやろうぜ』322 日本空手道建武館 篠田剛

2012-07-05

掃除の時間。
私が子供の指導をしているときは努めて掃除を率先しました。

鏡拭きより床拭き、床拭きより便所掃除。
みんなが面倒くさがる方を選びました。
いちばん嫌がる掃除を先輩格が率先してやる姿をみせました。

子供たちは真似をするもの。
そういう率先する姿をみせないと、
やがてその子が先輩になると立って見ているだけになる。

自分は腕組みをして掃除は後輩にやらせて威張り散らす先輩となる。
そんな威張り散らすだけの先輩を下から見ている後輩。
やがてその後輩も、嫌なことは後輩に押し付ける先輩となる。

そんな悪しき伝統を断ち切るためには、
上の者が率先して面倒くさがる仕事をするしかありません。

それゆえに上の者が後輩の指導のためにやるべきこと、
通るべき関門が『便所掃除』。

金運アップだとか、風水だとか、
宗教めいたことを言う人がいますが、そうではありません。

後輩にばかり泥をかぶせて、
自分はのほほんとしているような先輩を作らない。
屁理屈ばかり並べて結局は自分では何もやらない、
頭でっかちな人にさせない。

人の上に立つ者は、自分のことはさておいて、
後輩のために何ができるかを考える。
その時に、いちばん嫌な役目とか下っ端の仕事といわれることを、
嫌な顔をせずにやる。

すべては後輩のためです。
親はわが子のためです。

「トイレ掃除」のお誘い
2012年7月14日(土)
第55回東京掃除に学ぶ会.pdf

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日発信していますので宜しければ明日もまた読んでみてください。

篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
■板橋税務署の近くで目にとまる“ガマン売ります”のポスター。そう、建武館はガマンを標榜しています。今、必要なのは弱者へのやさしさです。損をしても正しいことをする正義感です。

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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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