『トイレ掃除のススメ』319 日本空手道建武館 篠田剛

2012-07-02

平成19年に東京掃除に学ぶ会が実施した「トイレ掃除」。
そのトイレ掃除に建武館から16名が参加しました。

私は毎日道場のトイレ掃除をしていますし、
道場生に何度もさせてましたので新味がないと思っていました。
ところがここが行うトイレ掃除はまた格別で、
いろんなことが学べてよかったですね。

そのトイレ掃除を7月14日、
5年ぶりに板橋でやってくれることになりました。
また新しい気づきがもらえるんじゃないかと楽しみにしています。

興味のある人、参加したい人はこちらをご覧ください。
第55回東京掃除に学ぶ会.pdf

さて、今の学校では、
トイレ掃除を生徒にさせていないところが多くあります。
それはO-157など衛生面や、
用務員を起用しているなどの理由があるようです。

今の子供はトイレ掃除の経験値を積むことができないまま、
成長していきます。
だから毎日やっている私からすれば、手を洗えば済むことも
「トイレ掃除は不衛生!」と感じてしまいます。

外国ではトイレの後にチップを渡して業者の仕事を、
“確保”しているという感覚になっています。
だから自分で汚しても気にならないとまでは言いませんが、
人が汚したものまできれいにしません。

道場のトイレですら床に垂らしたおしっこもふかずに、
さっさと行ってしまう子がまだ多いんです。
もし家だったらお母さんはカンカンです。
「何度言ったらわかるの?ちゃんと拭かないと臭くなるでしょ!」

では道場や学校だったら誰が叱ってあげればいいのでしょう。
それとも道場もついに業者に委託でやらせて、
小言は言わないようにしましょうか…。

道場はただ強くなればいいかというとそれだけではありません。
学校もただ勉強ができればいいかというと、
それだけではない気がするんです。

いや、社会に出ても通用する人にさせるのが任務ですし、
誇れる人間をつくるのが使命です。
だからいわゆる先生と呼ばれる人は、
自分の不始末はちゃんとやれよと教えてやるべきなんですね。

おやじからは、部下や後輩にばかりつらいことさせるな!
自分がやるのがリーダーだ!と教わりました。

俺は汚いのを触るのがイヤだからお前がやれ、
と押し付けていたらリーダーは務まりませんよね。
とてもいい教えだったと感謝しています。

“不衛生だからやらせないで”とクレームを言う親御さんも、
いるかもしれません。
もちろん私にも子供がいますから感染が心配なのはわかります。
だけど、不衛生だからやらせないというのが、
本当の教育なのかなと思っています。

学校のトイレ掃除をしなくなったおかげで、
感染しないし勉強に専念できた…。
…そう喜んでばかりいられない気がするんです。

私のように「何か違うと思う」という人が一人でも多くなれば、
市区も動いてくれるかもしれませんね。

●トイレ掃除に興味のある人、参加したい人は下記をご覧ください。
第55回東京掃除に学ぶ会.pdf

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日発信していますので宜しければ明日もまた読んでみてください。

篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
■空手の個別指導もしています。マンツーマンでじっくりやりたい方はお気軽にご相談ください。さらに、ご自宅や企業のサークル・研修会・各種イベントなど道場以外でも空手を楽しんでいただけるように出張指導もしています。道場まで通えない方や、企業イベントなどの福利厚生、クラブ活動などにご依頼ください。

前のページ 次のページ

※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

お問い合わせ

無料体験・見学お申込み、お気軽にお問い合わせ下さい
  • 電話番号: 03-3962-4206
  • お問い合わせ