2012-06-28
前にも話しましたよね、海水浴場での荷物とシャワーのことを。
仲間と朝早くから海に行くと遊び疲れてもうヘトヘト。
民宿にもどるためには、
海岸にあるたくさんの荷物を運ばなければなりません。
浮き輪やらパラソルやらサマーベッドやら、
軽いものから重たいものまでいっぱい。
重たいものはイヤだなぁと、
疲れているので一瞬軽いものに手が伸びます。
だけどやっぱり重たい物を選ぶわけです。
やっとの思いで民宿に着きました。
日焼けオイルに砂まみれの体、早くシャワーを浴びてさっぱりしたい。
ところがシャワーはひとつだけ。
俺は先輩だからと割り込みすればさっさと浴びられます。
だけどやっぱりがまんして後輩から先に浴びさせてやります。
こういう選択はとても大事です。
人の嫌がるものを選ぶということは、
つまり他人を思いやるというなんですね。
これはふだんから“そうしよう”と思っていなければ、
咄嗟にそっちを選べません。
うちの家訓に、
『人の嫌がることも進んでやること』というのがあります。
私の場合これがよかったんですね。毎日聞かされましたから。
自分が重たいものを持つことで、
後輩には軽いものを持たせてあげよう。
そういう、他人を思いやる心を育てるには、
自ら進んで嫌なことを買って出るクセをつけることなんです。
「トイレ掃除」のお誘い
2012年7月14日(土)
第55回東京掃除に学ぶ会.pdf
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日発信していますので宜しければ明日もまた読んでみてください。
篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
■道場生に伝えたい“技は心に応ず”“拳足は警策なり”。
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。