『自分を信じて向き合ってくれた教師 金メダリスト 村田諒太の少年時代』303 日本空手道建武館 篠田剛

2012-08-18

中学教師に紹介されたのがボクシングで強豪の奈良工高。
そのボクシング部で村田少年は2週間ほど基礎基本を習います。
ちなみに当時の部の主将は、
元WBA世界スーパーフライ級王者の名城信男だったそうです。

中学2年のときも同校で2か月間みっちりと練習をしました。
だんだんと、けんかとはちがうボクシングの魅力に、
とりつかれたのかもしれません。
中学3年になると大阪市にある進光ボクシングジムに入りました。

そのジムにいた元日本スーパーライト級王者・桑田弘が、
彼の素質を見抜きます。
母校である南京都高等学校を勧め、村田は進学しました。
すると村田は高校で大活躍。
高校5冠を達成、
アマチュアボクシング年間最優秀選手に選ばれました。


中学1年のとき、喧嘩っ早い村田少年に、
何か道を作ってやりたいと声をかけた教師。
動機はどうあれボクシングの道を選んだ村田少年。

あの日の対話がこのようになっていくとは、
二人とも夢にも思わなかったでしょう。

この教師の素晴らしいところ。
それは村田少年の喧嘩っ早いところを、
欠点ではなく長所と認めてあげたことです。
この子は手が早いから格闘技に向いているんだと。

荒れた生徒に恐れることもなく、見ないふりすることもなく、
正面から向き合った教師。
茶髪という外見だけで決めつけず、心のうちを見てくれた。
自分を信じてくれた。
だからこそ村田少年はボクシングを一生懸命やったんだと思います。


『欠点を長所とみてやる』85
http://www.kenbukan.net/contents/essay/85.php

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
カッコ悪さをさらけ出せる奴がカッコいい
■“拳足は警策なり”。

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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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