『できることをやる』297 日本空手道建武館 篠田剛

2012-09-03

石原都知事が以前、
「東京の指揮官というのはいざという時に10階まで駆け上がらなければいけない」
と語ったことがとても強く印象に残っています。

その話を聞いて、
空手の指導者である私はこんなふうに自分なりに置き換えました。

指導者は道場生が繰り出す技を、
受け止められるだけの体を維持し続けなければいけない、と。

お前の体が弱かったら道場生は強くならないぞ、
だから鍛え続けろ。
自分のためにやるんじゃなくて、
道場生のために鍛えろ。

そう置き換えたんです。
指導者が筋力トレーニングをする理由は、
自分が強くなるためだけじゃないんですよね。

また、都知事のそれは、
震災の避難についても当てはまる言葉ですよね。
いざという時に高台まで駆け上がらなければいけないんだ、と。

迫りくる津波に、若者は駈け足で逃げ出して助かりました。
しかしお年寄りは走れません。
早歩きすら、できませんでした。

自分の身を守るために駆ける脚力を作っておくことはとても大事です。
それは今からでも遅くはありません。

高台に避難する必要のある方、諦めないでください。
いざという時に備えて、
日頃からできることを少しずつでもやり始めてください。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日発信していますので宜しければ明日もまた読んでみてください。

篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
■板橋税務署の近くで目にとまる“ガマン売ります”のポスター。そう、建武館はガマンを標榜しています。今、必要なのは弱者へのやさしさです。損をしても正しいことをする正義感です。

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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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