2011-04-20
3月11日の地震の直後に、
現場作業をしていた女性スタッフから会社に電話がありました。
現場は遠く離れたところにあり、
自宅に一人で留守番をしている娘が心配だというのです。
会社の責任者はすぐさま自宅まで駆けつけて娘の無事を確認して、
彼女に伝えました。
彼女は一安心して、作業に専念することができました。
たまたま駆けつけてくれる人がいたからよかったのですが、
もしいなかったら…。
とても心配で、仕事など手につかなかったことでしょう。
小学校の提出資料に、
緊急時に保護者に代わって迎えに行ける人を記入する欄がありました。
これはいいことだなと思いました。
どうにもならない時に支えてくれる人がいる証ですから。
先日、道場の親御さんに、
自宅にいる子どもの安否を確認してほしい方は、
私に言ってくださいと告げました。
そうは言ってますがもし大規模地震が発生したら…。
正直、私にも子どもがいるし女房もいるし母もいますので、
順番はそのあとになってしまうでしょう。
しかし、肉親の無事を確認したら、私は必ず実行します。
実はこの通知をする以前に、
もうすでに頼まれて快く引き受けた人がいます。
私が小さい頃はよく「向こう三軒両隣」という言葉を使っていました。
古き良き時代とあきらめず、
地域や身近にいる人どうしが助け合う「共助」をしていきましょう。
いざという時に支えてくれる人が本当の友です。
あなたの周りにそのような人はいますか?
もしいなければ…あなたがそのような人になってください。
あなたがやれば誰かが共感して必ずやってくれる人が現れます。
人間は一人では生きていけない。
助けられてそのありがたさを感じた時に人は変わるものです。
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi
日本空手道建武館 館長
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※『時局放談』は、2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものです。したがって、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。