また、みんなには“執念”を持てとも話しました。
試合当日の朝、武道館の外にいた私は、
敷地で何本も黙々とダッシュをする二人の子どもを見かけました。
よく見るとそのうちの一人は前回大会で優勝している実力選手でした。
その子が所属する道場の代表にそのことをお話ししたら、
ダッシュしていることを知らなかったそうです。
おそらくその子が仲間を誘って自主的にやっていたんでしょうね。
その子は今年も決勝戦まで駒を進めていました。
決勝戦の相手も実力者で、
もしかするとパワーとテクニックは相手の方が上だったかもしれません。
しかし“執念”が相手より勝っていました。
絶対に勝ってやる!という執念に満ち満ちていました。
その甲斐あって、彼は連続優勝を成し遂げました。
私は子ども達に、
彼がこういう自主的な“陰の努力”をしていたことを伝えました。
そしてなにより、彼のように執念を燃やして、
最後の最後まであきらめずに戦おうと話しました。
■……………………………………………………………………………………
篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員
介護予防サポーター こころの健康サポーター
板橋区にある地元密着の空手道場で“ガマンを売る空手家”
■……………………………………………………………………………………