2012-05-26
空手の稽古は、はじめのうちは結構つらい日が続きます。
直接打撃だけに痛いし怖いし、うずくまったら恥ずかしいので、
堪えなければならないからです。
稽古に来るだけでも勇気がいるものなんです。
これはやってみてはじめてわかる感情です。
一橋大学イノベーション研究センター長である米倉誠一郎さんに、
次のことばがあります。
「転んだ人を笑うな。彼らは歩こうとしたのだ」
本当にその通りですよね。
この言葉に、続きはあるのでしょうか。
もし笑う人が目の前に現れたら、このように言うかもしれませんね。
笑うあなたには、前のめりに倒れるまでやりきった経験はあるのか。
批判は誰でも言える。
口で言うのは簡単だ。
彼らには言い尽くせないほどの苦悩があったのだ。
あなたにはそれがわかるか。
歩こうともしない人に、笑われる筋合いはない。
ちょっときついことばが続きましたが。
世の中、批評する人が多くなったような気がします。
だからでしょうか…
笑われてもいいから、カッコ悪くてもいいから、
前のめりに倒れるまでやれる人って、カッコいいと思います。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日発信していますので宜しければ明日もまた読んでみてください。
篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
■板橋税務署の近くで目にとまる“ガマン売ります”のポスター。そう、建武館はガマンを標榜しています。今、必要なのは弱者へのやさしさです。損をしても正しいことをする正義感です。
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。