『親父の茶目っ気と社会貢献』 26

2010-12-04

親父のもう一面。
ユーモアと茶目っ気のある人でした。
人を喜ばせることに全力疾走する人でした。

事業が上向いている頃の話。
千葉に平屋を一軒、夏のシーズン中に借りました。
そこに、社員や少年野球チーム、町内会の方々などを招待していました。

近くにはきれいな海に白い砂浜。
朝の掃き掃除、食事の手伝い、たらいで洗濯、まきで風呂焚き…。
子ども達にとっては楽しい思い出です。

そこで親父の出番です。
茶目っ気が本領発揮されます。

お米のとぎ汁をコップに注いで、子ども達が海から帰ってくると、「カルピスだよ」。
大人たちには金魚を天ぷらにして「えび天」だと…。
金魚だけにギョッとすることも。

遊び疲れて寝静まったころ、ペンを取り出して顔や体にいたずら書き。
みんな、自分の顔に書いてあるとも知らずに人の顔を指さしてげらげら笑いあいました。

親父はもう止まりません。

今度はオチンチンをひもで結んで天井の梁を通してほかの人のオチンチンと結びます。
一方が寝返るともう一方がイタッ!となるわけです。

こんな調子でいつも笑いが絶えませんでした。
オンとオフの使い分けが上手でしたね。

親父にとってこの家は社員の福利厚生でありましたが、
実のところは地域の方々や子ども達に対する社会貢献の一環だったのでしょう。

祖父もまた社会貢献に尽力した人でした。
教育にも熱心で、母校板橋第一小学校に多方面で協力したようです。
親父はその血を受け継いでいたのでしょう。

建武館 篠田剛

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※『おれの半生』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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