『へそ下三寸には人格がない そう思って試合に臨んだ現役時代』267 日本空手道建武館 篠田剛

2012-05-23

来て見れば聞くより低し富士の山 釈迦も孔子もかくやあるらん

これは長州藩の村田清風が詠んだものです。
「実際に見てみれば評判ほど高い山ではない。人物も同じ。自分の目で確かめることが大切だ」
ということでしょう。

私たちはどうしても他人の言葉に惑わされてしまいがちです。
だから「人のうわさに左右されるな」と、
それを戒めるための言葉だと思います。

私はこの言葉を現役時代に知りました。
その時の解釈は、

“戦う前からビビッてんじゃねえよ。”

でした。

試合前はどうしても動揺するんですね。
みんな強そうな奴らだなと。

入試会場で周りの学生がみんな秀才に見えるのと同じ心境です。
そこでさっきの言葉を第三者の立場で自分に言い聞かせるわけです。

どんなに凄い選手だって、しょせん人間だ。
へそ下三寸には人格がない。
やってる姿を想像すれば笑っちゃうだろ!って。

こんな解釈の仕方をしていたんです。
当時は、高鳴る気持ちを鎮めるために、
いろんなおもしろいことを考えていたんですね。

今でも道場生の試合に立ち会って心臓が高鳴ったときに、
この言葉を思い出します。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日発信していますので宜しければ明日もまた読んでみてください。

篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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