2012-04-13
私には実にだらしない時期がありました。
ちょうど空手から遠ざかった中1の頃でした。
わけのわからぬ理由で野球部に入りました。
野球部では練習の締めくくりに、
全員でグラウンドを3周走るのが日課でした。
ところが、それが面倒な私は仮病を使うんですね。
顧問の先生のところに行って「先生、お腹が痛い…」と。
ところが先生、じっと私の目を見て「大丈夫、走ってみな」。
私はとぼとぼUターンして集団に戻りました。
結局3周走った私は、ばかなこと言っちゃったなぁ、
と恥ずかしくなりました。
どうせ走るんだったら言わなければよかったと。
もし先生が「走らなくていいよ」と言っていたら、内心「しめしめ」
と思っていたでしょうね。
だらしない時期だったので、
味をしめてそのあとも仮病を使っていたかもしれません。
先生の「走ってみな」のおかげですね。
くだらない仮病を使うなんてかっこ悪いと思ったし、
あえてやらせることも大事なんだと思いました。
やらせることは愛情の一つでもあるんです。
この子のためにも今ここで甘やかしてはいけない、
という場面、ありますよね。
少しかわいそうかなと思いながらも、
あえてやらせるときの心情を「心を鬼にする」といいます。
野球部の話は取るに足りませんが、
指導で心を鬼にすることを心に留めるようになりました。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日掲載していますので宜しければ明日もまた読んでみてください。
篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
■建武館では空手やキックボクシングはもちろん、3歳から始められる空手運動クラス、女性でも気軽にできるソフトキック、60歳からのアンチエイジングトレーニング、自主トレーニングコースも常設しています。
前のページ 次のページ
※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。