血気盛んな高校時代、ケンカもしばしばでした。
ケンカを自慢したり誇らしげに語りませんが、しかし、男として卑怯なまねはしなかったという事実はあります。
自分より小さい者、弱い者を相手にしたり、集団で一人をいじめたり、武器を持ってやったり、そういう、勝って何が威張れるの?という行為や、理由のないケンカはしませんでした。
義憤を覚えて燃えることはよくありました。
ここで逃げたら男が廃る、という場面では意地でも踏ん張りましたね。
しかし、まぁ今思えばやはり血気盛んな年頃でした。
自分を通す、ということ。
自分とはつまり破邪顕正を貫くということでした。
この教えは祖父から父へと受け継がれたものです。
私たち兄弟は幼少より、祖父が書した墨痕鮮やかなこの四文字の額をいつも眺めながら育ちました。
幼児虐待やホームレス集団暴行など、胸糞が悪くなる事件が後を絶ちません。
この世の中、どうにかしなきゃいかん。ニュースを聞くたびにそう思います。
建武館 篠田剛
2010-11-27
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※『おれの半生』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。