『心の拠り所 茶道と空手道 もうひとつの共通点』229 日本空手道建武館 篠田剛

2012-03-28

茶道と空手道。
同じ道のもうひとつ共通点があります。

人は思い悩むとき、一瞬でもいい、
それを一切忘れさせてくれる時間と場所がとても必要です。
そういう心の拠り所を、誰もがほしくなるものです。

時代は戦国。
人々はいつも死と隣り合わせでした。
武士の内心は怖くて仕方なかったのだと思います。

武将となればさらに孤独というものがつきまといます。
トップを走る信長や秀吉は、
さぞかし恐怖と孤独にさいなまれていたことでしょう。

そこで二人が心の拠り所として選んだのが千利休であり、
茶の湯でした。
お茶を一服いただきながら、
心の乱れを鎮めようとしたのかもしれません。

私達も会社や家庭での悩みが尽きません。
悩みを忘れさせてくれるものが欲しくなります。

そんな時、道場に来て体を思い切り動かすと、
汗とともに悩みも流れていきます。
道場にいる時だけでも悩みが忘れられて、
ふっと気持ちが軽くなることがあります。

茶の湯と空手道は静と動の違いこそあれ、
こういった心の拠り所になっているという点で共通しています。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日掲載していますので宜しければ明日もまた読んでみてください。

篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
■板橋税務署の近くで目にとまる“ガマン売ります”のポスター。そう、建武館はガマンを標榜しています。今、必要なのは弱者へのやさしさです。損をしても正しいことをする正義感です。
■私は空手の指導で役に立つ財団法人日本体育協会公認上級指導員の資格を取得、また介護予防サポーター、こころの健康サポーターの講習を受けて道場生の体と心のケアに努めています。

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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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