2011-12-03
訴訟社会というと、あなたはどんなイメージをお持ちですか。
マクドナルド・コーヒー事件をご存じでしょうか。
この事件は、砂糖とミルクを入れるために、
膝の間にはさんだコーヒーをこぼして火傷。
そのコーヒーの熱さは異常だと訴訟を起こしたというもの。
まさに訴訟社会を示す代表選手のようなものでした。
日本とアメリカの文化の違いが表れていたのもこの事件です。
たとえば、日本人になじみの深い番茶やほうじ茶は熱湯を注いで飲みます。
熱いので、飲むときは空気と一緒に“ズズッ”と、
音をたてながら飲まないとやけどをしてしまいます。
このようにお椀に直接口をつけることの多い日本人は、
熱い飲み物には特に注意と警戒心をもっています。
ですので、こぼれたら火傷することはかんたんに予想できます。
それに、小さいころは親から
「ふーふーしてから飲みなさい」
なんて言われたものです。
お茶に限らず、味噌汁もそうですね。
だから、もし火傷をしたとしても日本人は訴えることはないと思います。
だって、自分の粗相ですから。
しかし。
行列のできる…という番組が人気を博している通り、
日本も訴訟社会に近づきつつあるのでは。
変なところはアメリカの真似をする必要がないのですが。
もしそんな社会になれば、
自分に有利になるよう、有利になるように考えてしまうでしょうね。
理論武装で主張することを覚え、
人の心はバラバラになってしまいそうです。
タカアンドトシではないけれど、
そういう欧米化!は避けたいところです。
ちょっと古いか。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日書いていますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員
介護予防サポーター こころの健康サポーター
板橋区にある地元密着の空手道場で“ガマンを売る空手家”
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。