『大震災に思う1 不要不急を控えるという支援 身勝手さを痛感』61

2012-03-07

大震災の発生から1年が経とうとしています。
これから、あのとき感じたことを思うままに書き記すことにしました。

大きな地震のあとに私たちがとった行動は…。
食糧はまだあるのに買いあさりました。
ガソリンはまだ残っているのに満タンにしておきました。
すべてが「一応」でした。

それからですね。「不要不急」ということばが出始めたのは。
このことばを何度聞いたことか。

物流トラックに入れるガソリンがないのですから、
近所のコンビニに品物が並ばなくなるわけです。
なんとも、自分で自分の首を絞めていたんですね。

それより何よりも、被災地への物資輸送をできなくさせたことが、
一番まずかった点です。
身勝手な行動が被災地を困らせていると知ったのは、
不要不急のことばからでした。

自分たちが少しガマンして買い控えれば被災地の支援となる。
こちらと被災地とが見えない糸で結ばれているんだなぁと、
感じた瞬間でしたね。

この「一応」で買ったことがなんと身勝手な考えだったのだろう。
おのれの身勝手さを痛感したものです。

篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
■板橋税務署の近くで目にとまる“ガマン売ります”のポスター。そう、建武館はガマンを標榜しています。

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※『時局放談』は、2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものです。したがって、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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