『中村さんへのコラムレター』 15

2011-01-09

中村一幸さんは、一級建築士としてマイベストプロ大阪に登録されている方。
そのご夫人からコラムを通じて「お手紙」を頂きました。
大変嬉しく、心強く思いました。
有難うございます。

そこで……ご夫人に、コラムを通じてご返事します。
題して『コラムレター』。
勝手に名づけました!

中村様
私は、この話を通じて子ども達にこんなことを伝えたかったのです。

誠実で正直者は小ばかにされて生きにくい世の中だけど、
だからといってそんな風潮に流されず、怯まず、妥協せず、
誠実で正直なままで生きていってほしい。
必ず、そういう人が日の目を見る世の中になるから。
必ず、そういう人が求められる社会になるから。
だからそれまで、じっと堪えてガマンしていこうな、と。

息子の中学担任の先生が道徳の授業で生徒に伝えたかったこと、
それは
“挫折してもめげない強い気持ちを持て!”
だったのではないでしょうか。

そして、自分のことしか考えない世の中だからこそ、
“自分のことはさておき、人のために何かしてあげよう”、
そんなことも伝えたかったのだと思います。

あの時先生が、「悪いのはコイツの方だ!」と暴露すれば、
国語に「1」はつかなかったでしょう。
しかし友達をかばって罪を被りました。
なぜ本当のことを言わなかったんだ、と思う人もいるかもしれません。
しかし、ここら辺の先生の心が私にはよく理解できるのです。
真実は一つだ。
いつか必ずわかってくれる。
いや、わかってくれなくても構わない。
自分は自分なんだから……。
自分に対する確固たる信念が、先生にはあったのだと思います。

先生はカンニングの首謀者という“濡れ衣”を着せられました。
心無い担任からそんな仕打ちを受けながらも、同じ教師という道を選びました。
おそらく、その辛い出来事を反面教師にして、
“わが生徒に対しては見てくれで判断はするまい、
この子はこうに違いない、と決めつけず真実を見てあげよう、
信じて良いところを見つめてあげよう”、
そう自分の心に誓ったのだと思います。
こんな先生がいれば未来は明るい。
そんな夢と希望を抱かせてくれるお話でした…。

中村様、返答になったでしょうか。
乱文お許しください。
まだまだ寒さはこれから続きます。
どうかご自愛ください。

                                    建武館 篠田剛 拝

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※『ひと・もの・こと』は、2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものです。したがって、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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