『本部長からのメール』 13

2011-03-21

3月19日の夜、建武館福島本部長から先代にメールが届きました。
先代がアキオとヨシナリの体を心配して、
本部長にメールしていたからです。

本部長のメールによると……。

その日も二人からの連絡がなかったようなのです。
アキオは、
在籍する消防隊にて双葉郡川内村を拠点に活動中という情報です。

支部の道場生にヤツオという男がいます。
彼は東京電力の社員で、福一(福島第一原発)で作業しています。
原子炉の制御はヤツオの専門分野です。

ヨシナリも命懸けで送電の復旧に力を尽くしていると思われます。
アキオ、ヤツオ、ヨシナリの活躍も含め、
鎮静化に向かっているので健闘を祈ってください、と。

原発から半径30キロ圏内は屋内退避の指示が出されています。
しかし物資の不足などの理由で、
19日から県外に集団避難するようになりました。
放射線の恐怖も県外避難に拍車をかけたのだと思います。

気味の悪いほど静まり返った町、
そんな中で彼らは日本のために踏ん張っているのでしょう。
先代は事業で
“どんな厳しい状況でも逃げずに立ち向かう心の大事さ”
を学びました。
まさに彼らはそれを地で行っているのです。

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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi
日本空手道建武館 館長
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※『時局放談』は、2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものです。したがって、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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