『これで富士登山は大丈夫』136

2011-07-03

歩きはじめはコンビニやファストフード店が並び、
いつもの見慣れた街並みでした。
人通りも多く、まるで真夜中という雰囲気ではありません。

ところが和光市に入ったところから人の往来は減り始めました。
それとは反対にトラックの交通量がグンと増え始めました。

トラックが通り過ぎるたびに排気ガスをかぶります。
野に咲く花を眺めながらあぜ道を歩く、
というイメージとは程遠いものでした。

陸上自衛隊朝霞駐屯地を過ぎると、
ほとんど人とすれ違うことがなくなりました。
殺風景な道沿い、無味乾燥で何となく心細く感じてきたことでしょう。

途中で何度か休憩をはさみました。
女房が作ってくれたおにぎりをほおばっているうちに、
東の空が白く色づき始めました。

大生は歩いているのだけど眠くてまぶたがくっつきそうです。
眠いだろう、と聞くと、大丈夫、と答えます。

足取りはふらふらしているのですが、
しかし絶対に弱音は吐きませんでした。
この健気な姿を見て、小さいながらも頼もしく見えました。

大生はこの徹夜行脚で、
眠くても歩き続けなければいけないという大変さを体験できました。
そして富士登山はそんなに甘くないんだな、
という心構えもできたことでしょう。

これで富士登山は大丈夫。
…続く。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日書いていますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員 介護予防サポーター
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※『おれの半生』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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