2011-06-23
小寒の日。
私は二人の息子を呼んで話をしました。
おれはおやじと毎年1月に、実家の玄関先で水をかぶってたんだよ。
去年までは一人でかぶっていたんだ。
これから毎年、お前たちもかぶるか?
頭の先がつんと冷えて、息が止まるくらい冷たいぞ。
それを聞いた息子たち、
どんなものかは想像つかないけれど好奇心に駆られて。
かぶる!
このようにして、伝統の習慣が子供に受け継がれることになりました。
ただ、おやじのときと決定的に違うのが、
自宅がマンションであること。
さすがに玄関先ではできません。
祖父がそうしていたように、風呂場で行うことにしました。
まずは私が手本を示します。
桶にそそいだ冷水を三度、頭からかぶります。
息が詰まりますが、何食わぬ顔で。
そして長男、次男の順でかぶりました。
二人は頭からいきなりかぶるものですから、
ヒィッと息が詰まり目玉を大きくさせていました。
体を拭いたあとの二人は、
やり終え感のあるすがすがしい顔つきでした。
彼らは彼らなりに気持ちが引き締まったんだと思います。
やってあげてよかった。
こういう体験を、道場の子ども達にもさせてあげたいなぁ。
ふと、よぎりました。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日書いていますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi
日本空手道建武館 館長
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※『おれの半生』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。