『組手で檄 わかりあえる同志を増やす』126

2011-10-04

“下がるな!こわがるな!”
“受けたらすぐ返せ!”

私は組手をしながら、ああしろ、こうしろと檄を飛ばします。
どちらかというと“自分に負けるな”的な内容がほとんどです。
テクニックについてほとんどしゃべっていませんね。

考えてみればおかしな指導でしょう?
組手でメッセージを伝えるのが私流なのです。

空手のいいところは、殴り合って蹴り合ってわかりあえるところです。
もちろん、すべての人が文句なしにわかりあえるとは限りません。
もしかしたら、
“どうしてこんな痛い目にあわなければならないんだろう?”
と思ってしまう人もいるかもしれませんね。

しかし、軽く優しく痛みもない組手では強くなれません。
ガツンと痛い思いをして、
それをはねのけているうちに逞しくなっていくものです。
そういうことがわかっている者同士だけが、少々手荒な組手もやりあえるのです。
“どうしてこんな…”と思っている人も、
いずれそのよさがわかるときが来ます。

だから私は、組手で檄を飛ばします。
檄を飛ばして、そのよさがわかる同志を増やしているのです。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日書いていますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員 介護予防サポーター
板橋区にある地元密着の空手道場で“ガマンを売る空手家”
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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