『卒業生へ』121

2012-03-23

卒業おめでとう。
4月から中学校へ進むきみたちに激励のことばを贈ります。

これから何十人もの見知らぬ同級生と出会う。しかし無理に友になろうとは思わなくていい。慌てることはない。じっくり選ぶことだ。きみの魅力がわかる人は生涯に一人いればいいものなんだ。だからいま焦ることはない。流されるな。自分を持とう。いいものはいい、悪いものは悪いと言える自分になろう。そのうえで得た友人なら本物だ。

中学生になれば、時には悪さをするかもしれない。けんかもするかもしれない。しかしそれが正義の振る舞いなら目をつぶろう。決して卑怯なふるまいをしてはならない。弱い者いじめなどもってのほか。

勉強ばかりがいいのではない。頭でっかちになるな。それよりも人間だ。大事なのは人間としていかに正直に生きるか、いかに真摯に生きるかだ。まっすぐに生きることを恥ずかしがるな。いかに有能であっても、真摯さがなければならないということを肝に銘じてほしい。

これから先、いろいろ悩むことも多いと思う。壁にぶちあたることもあるだろう。しかしそれも大事なこやしになる。人生の糧になる。大丈夫。へこたれるな。困ったことがあればいつでも相談に来るように。くだらない奴がいたら俺が守ってやるからな。遠慮せずに来い。

卒業おめでとう。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日掲載していますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。

篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
■板橋税務署の近くで目にとまる“ガマン売ります”のポスター。そう、建武館はガマンを標榜しています。今、必要なのは弱者へのやさしさです。損をしても正しいことをする正義感です。

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※『ひと・もの・こと』は、2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものです。したがって、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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