『出稽古に来たe-kids 教えたり教えられたり』120

2012-03-17

『e-kids 道場』を運営する窪田豊彦君が出稽古を申し出てきました。
3月18日に行われる新空手全日本大会・東日本予選に出場するためです。

兄弟道場だ。遠慮なく来てくれ、と言うとさっそく道場生を連れて来てくれました。

連れて来たのは小学2年生のこはく君。
こはく君は2011年6月に窪田君が道場を立ち上げた時からの道場生です。
現在はリーダー的存在ですが、はっきり言って技術的にはまだまだです。
ところがそのハートたるや抜群。
こんなことがありました。

ひとしきり組手をやってクタクタになった子供たちに
「まだ組手やりたいものはいるか?」
たった一人、手を挙げた子がいました。
こはく君でした。

彼はさっき言ったように組手も強いとは言えず、
時に痛々しく思うほどやられてしまいます。
にもかかわらず、また手を挙げます。
ボコボコにやられてしまうのはわかっているのにです。

こはく君はなぜ向う見ずな挑戦をしたのでよう。
詳しくはコラムをご覧になると分かりますが、
それがe-kids 道場の流儀だからなのだと思います。

つまり…“夢を追い続ける強い志があれば自分の夢は必ず実現できる”
そういう固い信念を窪田君が持っているからです。

窪田君の指導は“失敗を恐れず全力で努力を続ける”ことです。
全力を出したうえでの失敗はしていいのだ。
失敗を恐れて挑戦しないことがダメなのだ。
そんな窪田君のこころざしが、こはく君にも通い始めたのでしょう。
そしてこはく君は挑戦したのでした。

今の子供は、先を見越して余力を残しておこうとする傾向にあります。
よく言えば賢く、悪く言えば要領がいい。
要領のいい子は、その時はいいけれどいざと言う時はとても脆い。
役に立たないときもある。

だからこそ、後先考えず初めから飛ばして、
ガス欠になって前のめりに倒れるような子。
そんな子を育てていきたいのです。

たった一人、出稽古に来たこはく君。
心細かったでしょう。
痛くても、怖くても、幾度となく挑戦したこはく君の勇気に拍手。

ひと・もの・こと51 『e-kids』

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日掲載していますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。

篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
■板橋税務署の近くで目にとまる“ガマン売ります”のポスター。そう、建武館はガマンを標榜しています。

前のページ 次のページ

※『ひと・もの・こと』は、2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものです。したがって、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

お問い合わせ

無料体験・見学お申込み、お気軽にお問い合わせ下さい
  • 電話番号: 03-3962-4206
  • お問い合わせ