『館長就任』121

2011-07-17

控えめでおとなしい性格だった兄は、努めて社交的な人間に変えました。
飲めない酒も、浴びるほど飲んで陽気にふるまいます。

見返してやる。
その意地もあり、5年後には独力で新しい会社を設立しました。
自宅の居間から始まり、やがて近くのマンションの一室に移転しました。

それから数年、
大風呂敷を広げて面積5倍以上のところに事務所を移転させました。
ここらへんからでしょうか。
精神的、肉体的に無理がたたって体調を崩し始めます。

おやじが死んだ歳に近づきつつある自分がいる。
兄はすでにその歳までには建武館を私に継承させることを決めていました。

会社は財務的に余裕がないのは昔と変わらない。
自分の残りの人生は、
一刻も早く会社の健全化に専念して皆に飯を食わせることだと。

2009年11月。
兄は辞任。
私が館長に就任しました。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日書いていますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員 介護予防サポーター
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※『おれの半生』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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