『意地、ブルドーザーの如く』120

2011-07-16

意地。
当時の兄には、この二文字しかなかったのだと思います。

借金だらけの会社を立て直すために土地の売却、リストラもしました。
いつしか、取り巻きから「薄情」と言われました。

何かにつけ、先代と比べられます。
先代の方が義理人情に厚かった、と。

先代が元気な頃は左うちわで、精神的に余裕がありました。
金銭面でも仕事量でもまったく比べものになりません。

この辛い試練を、大学3年の時に味わいました。
社長業は天涯孤独なんだと、いやがうえにも思い知らされました。

ちくしょう、ふざけんじゃねえ。
意地でも大きくなってやる。大きくなって、見返してやる。

兄には、この野郎!という馬力しかありませんでした。
ここから兄は、ブルドーザーの如く、猛突進していくことになります。

…続く。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日書いていますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員 介護予防サポーター
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※『おれの半生』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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