『自分との重ね合わせから』121

こういうニュースに、素晴らしいなと自然に目が向くようになりました。
三浦雄一郎さんのエベレスト登頂にしても同じです。

若い頃よりもはるかにその感激ぶりが大きくなりました。
そしてまた、最近、少し涙もろくなった気がします。
いまだにトイレの神様の終盤になると泣けてきます。
悲喜について敏感になった気がします。なぜでしょうか。

それは経験だと思います。
自分の経験と重ね合わせて
「この人もこう思っているのかもしれないな」
と想像できるようになります。

例えば。
子どもの不慮の事故を聞いたとします。

若い頃ならかわいそうだなとは思うけれど、
それ以上の感情はわきませんでした。

だけど今は親の無念を思うと胸が張り裂けそうになることもあります。
それは、私に子どもができて、
その親と自分を重ね合わせるからだと思います。

もしそれが自分の子どもだったらと、
痛みがリアルに想像できるからだと思います。

斉藤実さんのヨットによる単独世界一周のニュースについてはどうでしょう。
偉業だ、とても辛かったろう、寂しかったろうと、
今の私でも驚きのニュースです。

しかしおそらく、同じ年代に達した私が聞いた時の方が、
もっとリアルに驚嘆したことでしょう。

徳光和夫の涙腺がゆるいのも、
ようやく最近になってわかるような気がします。
年のせいではありませんよ!
言っておきますが。

だけど…
斉藤さんや三浦さんに感動するのは、やっぱり年のせいなのかな。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日書いていますので、よろしければ明日もまた読んでみてください■……………………………………………………………………………………
篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員 介護予防サポーター
板橋区にある地元密着の空手道場で“ガマンを売る”空手家
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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