『殴り合ってもひびの入らぬ関係を』106

2011-09-03

年少部の昇段審査のとき、子供たちにこういうことも話しました。
「人と人とのつながりが、とてももろくなった気がします。いままで親友だと思っていた人が、一夜にして、というより一瞬にして仲が悪くなることがあります。たった一言で、たった一文字で、不信感を抱いてしまうのです。だからこそ、とことん信じあえる仲間を作ってほしい」

それだけの人間関係だったのだと、
あきらめれば済むことなのかもしれません。
しかしあきらめるには余りにも寂しい話です。

人との会話で、最近気にかかることがあります。
それは、
自分が傷つきたくないから先回りして相手を傷つけるということです。

若者だけではありません。
なにか、世の中全体が、そのような
“心の病”のようになっているように思えます。

何も言わなくてもわかり合っている。
互いの凄いところを認め合う。
尊敬しあう。
ブレない。

外野から偽りの情報たとえば、
「あいつはこんな奴だよ」
「あいつお前の悪口言ってたよ」
と聞いても、
「そんなわけないだろ」
と一蹴してしまうような熱く素晴らしい関係。

思いっきり殴り合ってもまったく関係にひびが入らない。
そんな信じあえる仲間を作ってほしいと思って、
審査のときにお話ししたのでした。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日書いていますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員 介護予防サポーター
板橋区にある地元密着の空手道場で“ガマンを売る”空手家
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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