『研修会への傾倒』105

2011-03-11

私が金城裕先生より空手を習い始めたのは高校1年生からでした。
その時金城先生は60歳。
おそらく私が最後の直弟子となるのでしょう。

その中身はとても内容が濃かった。
私は金城先生からじっくりしっかり教わり、
空手の技術をたっぷり吸収しました。
空手の歴史も学びました。

それだけでなく、精神も併せて学びました。
地方へ審査を頼まれて行くのにもかばん持ちとしてよく同行しました。
稽古を離れて先生と二人で過ごす、
プライベートな時間もたくさんありました。
先生といると、時がゆっくりと流れていくようで、
心が洗われる思いがしました。

お弟子さんの中に先生の空手の精神や技術を理解している方はいました。
しかし本当によく理解している方は多くありませんでした。
それがもどかしくて仕方ありませんでした。
なぜ私と古くからいるのにわからないのだ…
金城先生の落胆する気持ちが何となく伝わるのでした。

先生の技術と精神を正しく伝えていかなくてはならない。
それは自分の使命なのではないか。
そう思えてきたのです。

こうして私は研修会に傾倒していったのでした。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日書いていますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi
日本空手道建武館 館長
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※『おれの半生』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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