2011-08-11
人を審査する、人を評価する。
その際に心得なくてはならないこと、
それは「もし欠点がなかったならば」。
この人は、欠点もあるがいいところもいっぱいある。
もし、この欠点がなかったならば言うことのない人だ。
ということです。
いいところを見てあげようという思いがないと、
いいところは発見できません。
そもそも、いいところを見てあげようという気持ちがなければ、
こういう発想は生まれないでしょう。
こいつはこういう人間に決まっている…。
そう決めつけてしまうと、
もう固定化されて見方を変えることができなくなります。
まるで色眼鏡をかけたのと同じです。
赤色レンズならば何を見ても赤。
何をやっても悪くしか見えません。
先入観ですね。
指導者は「先入観」を捨て去ること。
そうすれば、いい面が見えてきて、
“どうにかしていい方向に持っていってやろう”
という気持ちになれるものです。
そんな気持ちになっている時は、
心がとてもゆったりしていることに気づきます。
心に余裕がないと、人のいいところなんて見られないんでしょうね。
もし欠点がなかったならば、という考えは、
美点凝視につながっているのです。
かくいう私はいつも葛藤です。
いいところを見ようとする自分と、
心がすれて色眼鏡をかけてしまう自分と。
ぶつかり合っています。
指導者はそれじゃいかん、と思いつつも。
まだまだ未熟な私です。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日書いていますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員 介護予防サポーター
板橋区にある地元密着の空手道場でガマンを売る空手家
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。