『失神KOの屈辱』48

2011-08-13


先の新空手初出場でいきなり準優勝をして、
手応えを感じていたに違いありません。

今後の筋書きは、翌2001年5月に行われる全日本グランプリに勝って、
重量級の王者になること。
そして、この新空手王者という看板を引っ提げて、
キック界に打って出ることです。

筋書き通りの展開になるための第一関門は、
グランプリ出場者選出大会で勝ち残ることです。
この大会で勝ち残った8名の選手が、
晴れて5月のグランプリに出場できるわけです。

その選出大会が翌年3月に行われて窪田君が出場、
難なく勝って出場権を手に入れました。

そして迎えた全日本グランプリ当日。
東京武道館の大武道場の華やかな会場に窪田君の姿がありました。

重量級8名による勝ち残りトーナメント。
その第1試合を、窪田君は勝利で飾り、準決勝へと駒を進めました。

しかし次の準決勝で予想だにしない展開となりました。
窪田君は敗退してしまったのです。
それも失神KO負けです。
もちろん人生初。

彼にとってこの屈辱は計り知れなかったことでしょう。

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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員 介護予防サポーター
板橋区にある地元密着の空手道場でガマンを売る空手家
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※『ひと・もの・こと』は、2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものです。したがって、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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