『隣組とソーシャル・キャピタル 防災とボランティアの日』58

2012-01-17

トントン トンカラリンと隣組
格子を開ければ顔馴染み
まわして頂戴回覧板
知らせられたり 知らせたり

トントン トンカラリンと隣組
あれこれ面倒 味噌醤油
ご飯の炊き方垣根越し
教えられたり 教えたり

トントン トンカラリンと隣組
地震や雷 火事 泥棒
互いに役立つ用心棒
助けられたり 助けたり

トントン トンカラリンと隣組
何軒あろうとひと所帯
心はひとつの屋根の月
纏められたり 纏めたり

これは昭和15年にレコード発売されてヒットした
「隣組」という歌の歌詞です。
この歌は第二次大戦時下で「隣組」制度を促進させるための歌でした。

戦後、この隣組制度は“銃後を守るものだった”として
GHQにより廃止されました。
そのためか、今でも、この歌はきな臭いイメージがつきまといます。

しかしどうでしょう。
歌詞を改めて読んでください。
今の世に足りなくて、それでいて大事なものばかりでしょう?

人とのネットワークを大切にし、
互いに助け合い、苦楽を共にするという「隣組」。
近頃よく聞く「ソーシャル・キャピタル」という考えに似ているんです。

人を見たら泥棒と思えという風潮は、NO!もうやめよう!
という人が増えてくれました。
震災を経て、私たちは人を助ける・人と関わる、
ということの大切さが身に沁みました。

中村天風も言っています。
「自分の腹が痛いのを、隣のおばさんの腹が痛いように感じなさい」

今日は防災とボランティアの日です。
大事なのは、
“利他の心で人助け”
です。

日本の隣組と米国のソーシャル・キャピタル。
良い面を見つけて、みんなで無縁社会からの脱却を考えましょう。

追伸
トントン トンカラリンと隣組…。
おもしろい歌詞ですよね。
ザ・ドリフターズの「ドリフ大爆笑」のオープニング曲を口ずさむと
「あっ」と思うでしょう。
そうなんです。
ドリフのそれは、「隣組」の替え歌なんですね。

篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
■建武館はK-1戦士を生んだ板橋初の道場です。空手道場というと、とても怖くて敷居が高いイメージですが、入ってみると意外にそうでないことがわかります。小さい子から壮年まで、初心者からアスリートまで、すべての人がそれぞれの目的を達成できるよう考えられた道場なのです。

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※『時局放談』は、2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものです。したがって、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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