『宮崎先生ご逝去の報 悔やんでならない』57

2011-08-25

とても悲しい連絡が入りました。
長男の中学担任の先生が亡くなられたのです。

このコラムでも先生を『今どきいない担任の先生』と題して、
何度かご紹介いたしました。
「M先生」こと宮崎隆彦先生です。
肺がんでした。

肺がんは転移しやすいといわれています。
とてもつらい闘病生活だったでしょう。

宮崎先生は、いわゆる「普通の」先生とは違っていました。
“お会いしたい”と思わせてしまうような先生でした。
残念でなりません。

6月26日、
建武館のキッズ大会を板橋第一中学校で開催させていただきました。
その3週間ほど前、校長先生へのご挨拶と、
会場となる体育館を視察するため中学校を訪問しました。

校長先生と歓談し、話が宮崎先生のことに及んだそのとき、
校長室のドアが「トントン」となりました。
なんと、病気療養中の宮崎先生が来られたのです。

女房が、その日にいらっしゃると言っていたのですが
(この日は宮崎先生が生徒に講話するという日でした)、
まさかこのタイミングでお会いできるとは思ってもみませんでした。

女房に言われて持参していた宮崎先生が写っている写真、
校長先生にお渡しする予定でしたが、
宮崎先生に直接お渡しすることができました。

先生は、これから生徒に講話するということで、
あまり長話ができずそそくさに退室されました。
この数分間が、宮崎先生とお話しする最後となってしまうとは……。

校長先生へのご挨拶が終わり、私はその後、
会場視察のため体育館をのぞかせていただきました。
ちょうどその時、たくさんの生徒たちを集めて、
宮崎先生が講話されていました。

内心は視察など放り投げて、先生のお話を聞いていたかった。
今、思うと本当にそうしていればよかったと悔やんでいます。

はたして生徒たちは心の底から先生のお話を聞いていたのか。
命懸けで話した言葉の重みを感じていたのか。

私は感じていたと思います。
生徒一人ひとりの心の中に、
宮崎先生の魂のことばが刻み込まれていると確信しています。

宮崎先生、本当にありがとうございました。
息子の担任になってくれて、ほんとうにありがとうございました。

合掌


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