審査会を1年ぶりに再会しました。

昨年1月から始まった新型コロナウィルスの感染拡大によって、

建武館では、一般空手及び少年空手クラスの昇級審査を1年2か月の間、実施しませんでした。

 

しかし、毎週稽古に通い、マスクを着用しながら稽古をしている子供達、

仕事後の時間をやりくりして稽古を続けてきた一般空手会員の頑張りを評価する機会として

審査会の役割は大きいと考え、出来る限りの感染予防策をとったうえで、審査会を再開する事にしました。

 

感染対策としては、通常の審査会では、一度に30人を超える受審者を審査するところを

受審時間を1部と2部に分けて一度に集まる受審者を半分にしました。

 

もちろん、道場内では、受審者も審査官もマスク着用です。

 

また、通常は保護者には、道場内でお子さんの頑張りを感じてもらい応援して頂く事をお勧めしていますが、

残念ながら、今回は、道場外から見守って頂く事にしました。

 

審査項目も変更しました。

 

審査会の最大の山場となる組手審査を最上級クラス以外では行わず、

基本審査、ミット審査に重点を置いて、合否を決める事にしました。

 

今回、審査を再開するにあたって心配だったのは、受審者の体力面でした。

 

ただでさえ、緊張の中で行う基本やミットは、体力を奪うのに

今回は、マスクを着用した状態で審査を行うので、

途中で気分が悪くなる人が続出するのではないかという思いが拭いきれませんでした。

 

 

昨年、緊急事態宣言後にマスク着用を条件に稽古を再開した際は、違和感と息苦しさに苦しみました。

稽古内容も、心肺に負担のかからない内容から始めて、徐々に本来の稽古に近づけていったのですが、

慣れとは恐ろしいもので、以前よりも心肺機能が上がってる子も居るようです。

終ってみれば、誰一人としてリタイアすることなく審査を終える事が出来ました。

 

審査会の再開を機に建武館における審査について説明したいと思います。

 

建武館では、合格基準に達していない者は、遠慮なく原級(不合格)にします。

 

ただ不合格にするのではなく、改善点を本人に伝え、次の審査に向けて努力を促します。

 

指導員が、稽古終了後に個別に指導したりもします。

 

文章にすると簡単な作業に思われるかもしれませんが、

これが、なかなか大変な作業です。

 

それぞれ違った感性を持つ子供たちに苦手なことを克服させるには、

型通りの説明では伝わりません。

それぞれの指導員が、工夫して教えるのですが、

限られた時間の中で、結果を出すのは大変です。

 

つまり、指導員にとっては、原級者を出すと手間がかかるのです。

 

それでも、審査後の合否を決める会議では、合格基準に達していない子がいると

「原級にして私が教え直します。」「保留にして稽古の合間に教えます」

と指導員から申し出があります。

 

それは、審査会を資格を取得する試験の様なものではなく、

自分の足りない部分や苦手を確認し、克服するための場であると認識しているからです。

 

建武館では、将来、何かに挫折した時に、やる気を無くして逃げるのでは無く

苦手を克服する努力をして再チャレンジ出来る人になって欲しいと考えて、少年部を指導しています。

 

建武館の少年部指導員は、全員が少年部出身者です。

彼ら自身も、審査や稽古を通して、自分の苦手を克服してきました。

その経験から、審査についての考え方とその意義を理解しています。

そんな彼らに支えられて審査会は成立しています。

昨年は、2か月間の休館期間があった上に指導時間も短くなり、

稽古再開後も、対人稽古やミットを使った稽古も出来ない期間が續きました。

審査に向けての指導が出来るようになったのは、年が明けてからなので、

 

受審者の体力や技術レベルが、どこまで上げられたか?

審査に臨むレベルまで上がっていないのでは?

 

1年ぶりの審査なので、審査会の意味や緊張感を忘れているのではないか?

審査中にふざけたり、よそ見をしたりして、原級になる子がいるのではないか?

 

多数の原級(不合格者)を出すのなら、審査をこのタイミングでやらない方が良いのでは?

 

色々な思いが巡る中、審査を終えてみると

 

全員合格

という結果となりました。

 

今回は、各審査後に行う合否を決める会議も意見が割れたり、迷ったりすることなく

「全員合格」という結論になりました。

 

これは、建武館の審査会史上初の快挙です。

 

このような、うれしい結果になったのは、

コロナ禍の中、慣れないマスクを着けながら、稽古した子供たちの頑張りと

思うような指導が出来ない中、工夫を凝らして指導した指導員達の頑張りのおかげです。

 

皆さん、お疲れ様でした。

 

次回の審査は8月頃の予定です。

次回も、全員合格を目指して、頑張りましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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