『トイレを素手で磨いたら 2』 24

コンビニのトイレを利用することがあります。
そのトイレが清潔だと自分もきれいに使おうと心がけます。

しかし、汚れが少しでもあるとその気持ちが薄れて適当に使ってしまいます。
それが次第にエスカレートしてしまうと、
足の踏み場もなくなるほど汚れてしまいます。

これがブロークン・ウインドウズ理論といわれるものです。
“自分だけではない”という意識から、罪悪感が薄れていくのです。

自分がいい加減に使えば、いずれ自分も汚いトイレを使うことになります。
汚れがあれば進んで掃除をすることが、
自分が気持ちよく使うことにもつながるのです。

汚れ拭きは掃除屋さんがするもの、
と思っている人はもし汚しても平気で去ってしまうでしょう。
子ども達がそんな大人になってほしくありません。
素手磨きを経験させて、
汚したら自分で拭く、という謙虚な気持ちにさせたいですね。

トイレの中は自分一人のときが多く、
もし汚しても知らん顔すれば誰にも知られずにすみます。
しかし、誰かが見ているからやり、見ていないからやらない、
というのは、性根がいやしいと自分の気がとがめるようになります。

そして、自分一人のときにこそ、それを実践するのが、
自分にとっての修業なんだと思えるようになります。

そんな固く考えなくても、
汚したものはきれいにするといった、ごく当たり前のことができる人に、
なってもらうことが、このトイレの手磨きの目的のひとつなんです。

建武館 篠田 剛

2010-10-26

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