『試合とは』 16

何事もやるからには一番を目指します。
なぜ一番を目指すのでしょう。

一番にたどり着くまでいくつもの壁を乗り越えなければなりません。
孤独に耐え、誘惑を断ち切り、もがき苦しみます。
こうして壁を乗り越えることで、
自信がついて、その自信がやがて社会に出たときの役に立つからです。

試合出場を目標におくことでつらい稽古に耐え抜いて、技の向上とともに、
成し遂げようとする心や忍耐力が向上します。

また、人間同士の勝負ですので、そこから多くを学びます。
負けてもくさらず次こそは!
と誓いつつ勝者を称える、勝ってもいい気にならず
敗者の気持ちを察して思いやる。
こういう心を育ませることもできます。

そして、試合という勝敗が明確な場で、負けること恥をかくことなどを恐れず、
どれだけ上達したかという自分を評価の目にさらす勇気と
打たれ強いめげない心が養われます。

他方、怖いながらも頑張ろうと努力する子ども達の背中を押してあげ、
温かく見守り励まし元気付けてあげようと、
道場と保護者が一体となれるところも試合の良いところでしょう。

試合に勝っても掛け逃げするような戦い方をして冷ややかな目で見られることもあれば、
負けた試合なのにいたく感心されることがあります。

このように、勝って名を汚し負けて名を残すということがあるのは、
試合は道場と同じく心身を鍛える場なのだということの表れなのだと思います。

そういうことから建武館の試合では勝ち負けの結果よりも“勝ち方負け方”を重視して、
カッコいい戦い方をした者を称えてたとえ負けても努力賞を贈っています。

このように、試合はいろいろなことが学べてとてもよいところばかりです。
まとめますと、
試合とは、一番になることを目標におき、
その目的はカッコいい人になる。
そんなところでしょうか。

建武館 篠田 剛

2010-10-17

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