2012-01-05
剣道着には深い意味があって素晴らしいですよ。
ご存じのように剣道は袴(はかま)を穿きます。
その袴の前布には襞(ひだ)が5つ取られています。
この数にはしっかりした意味があるんですね。
それは「五倫五常」という教えです。
五倫というのは、
君臣の義、父子の親、夫婦の別、長幼の序、朋友の信。
五常というのは、
仁、義、礼、智、信。
おのおの、5つの徳目をたてて稽古を重ねて、
人格を磨こうとしています。
とても素晴らしい教えです。
ひるがえって空手衣はどうでしょう。
白色というものには意味を見出すことはできます。
それは、神事で神主などが身に着ける白装束に、
命懸けで戦う心構えを死装束になぞらえている所です。
確かにこれらは稽古の心構えとして純真に、
真剣にやりましょうという教えにはなっています。
しかし、剣道着のような「徳目」についての教えはありません。
身に着けるものから学び取る手段が空手にはないんですね。
では、どうすればよいか。
もう、自ら学び取るしかありません。
稽古をつうじて、上下の規律、仲間への思い遣り、
人生観などというものを学び取るんです。
ですので、学び取れないと、
単なる腕力や暴力のまま終わってしまう人も出てきてしまうんですね。
学び取れた人だけが本当の空手の教えを理解して、
強く正しく心優しい、人に慕われる人になれるんです。
そういう意味では本当にむずかしい道です。空手は。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日書いていますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。
篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
■私は空手の指導で役に立つ財団法人日本体育協会公認上級指導員の資格を取得、また介護予防サポーター、こころの健康サポーターの講習を受けて道場生の体と心のケアに努めています。
■板橋税務署の近くで目にとまる“ガマン売ります”のポスター。そう、建武館はガマンを標榜しています。今、必要なのは弱者へのやさしさです。損をしても正しいことをする正義感です。
■“技は心に応ず”“拳足は警策”も心構えとしてなくてはなりません。“よその子もうちの子”はこれからの社会の在り方として建武館が投げかける大事なメッセージです。
■建武館はK-1戦士を生んだ板橋初の道場です。空手道場というと、とても怖くて敷居が高いイメージですが、入ってみると意外にそうでないことがわかります。小さい子から壮年まで、初心者からアスリートまで、すべての人がそれぞれの目的を達成できるよう考えられた道場なのです。
■建武館では空手やキックボクシングはもちろん、3歳から始められる空手運動クラス、女性でも気軽にできるソフトキック、60歳からのアンチエイジングトレーニング、自主トレーニングコースも常設しています。また、空手の個別指導もしています。マンツーマンでじっくりやりたい方はお気軽にご相談ください。さらに、ご自宅や企業のサークル・研修会・各種イベントなど道場以外でも空手を楽しんでいただけるように出張指導もしています。道場まで通えない方や、企業イベントなどの福利厚生、クラブ活動などにご依頼ください。
■平日はどうしても時間がとれない方は、東武東上線・大山駅にある「コナミスポーツクラブ大山」にお越しください。都営三田線・高島平方面にお住いの方は、新河岸にある「わかたけ第2保育園」にどうぞ。
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。