2011-12-05
12月5日の新聞に
『学び<再出発>』と題した記事が一面にありました。
「自分で危険を察知し逃げる」
「救援が来るまで周囲と協力して生き抜く」
災害時に自分を守る力をつけよう、という動きです。
私が願っている方向に進んでいるので嬉しく思っています。
一面に載っている写真、
見覚えがあるなと思ったら羽根木プレーパークでした。
ここ羽根木プレーパークの試みには共感していました。
怪我は自分持ち。
本当に危険だと思われること以外は何をしてもOKです。
行事のない日曜日には息子をつれてよく遊びに行きました。
少し前に行ったときは即席の温泉を作っていましたね。
大きな穴を掘ってブルーシートを張り、
拾ってきた鉄管を燃やした薪の上に通して水を流す。
すると鉄管からお湯が出てきて、
30分ほどしたらいい湯加減の温泉の出来上がりです。
秘密基地を作る子もいれば、
小屋の屋根から飛び降りる度胸試しをする子もいます。
子どもにとってはいろんな体験ができていいですよ。
この、楽しみながら生き抜く秘訣を学ぶというのは、
とてもよいことです。
私は以前、板橋区の地域情報連絡会という会合に呼ばれた際に、
提案したものがあります。
それは瓦礫や廃材を使って火を起こすなど、
生き残る術を教わるというものです。
「サバイバル体験」と称して講習会を開けば、
興味ある人も多く参加するでしょう。
ふだんの子供とのアウトドアにも役立ちますし。
今の中学校の体育教科書は
「アウトドアスポーツ」という項目があるんですね。
それにはロープの結び方や飯ごうの炊き方、
野外活動にひそむ危険も紹介されています。
息子には、友達を誘って教科書通りにやってみて試そうぜ、
と言っています。
これまた私の案ですが
「市内を駆け巡るサバイバルレース」
というのも奇想天外でおもしろそうでしょう?
これは、ある高台をゴールに決めて、
スタート地点からゴールまでのコースは自分で決めるというもの。
時間短縮のためには、見知らぬ家の壁をよじ登ったり、
庭を横切ったりしてコースを探します。
岩手県釜石市内の小中学校で群馬大の片田教授
「大きな地震が起きたら自分で考えて逃げろ」と指導。
その考えにも何となくマッチしてて、
どこかの自治体や団体がやれば評判になりそうです。
まぁ、都心では無理な話ですが。
選手になりすまして家宅侵入する泥棒が現れそうなので。
危険なことはさせない、ということは、
面倒な事態を避ける大人の逃げ口上でもあったのかもしれません。
勉強はもちろん大事、
それに加えタフで逞しい根性もつけてあげたいですね。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日書いていますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
財団法人日本体育協会公認上級指導員
介護予防サポーター こころの健康サポーター
板橋区にある地元密着の空手道場で“ガマンを売る空手家”
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。