『保護者を集めて説明会』117

2011-04-19

今は兄弟が力を合わせる時だと心に誓って、
建武館でやっていく決意をしました。

とはいえこれまで教えていた技術を否定しなければなりません。
私にとってみれば身を切るようなつらい作業でした。

考えてみるに、研修会の目的は、空手を通じて
“豊かな人間性をはぐくむ”ことにあります。

では豊かな人間性とは何でしょう。
人を尊重し思いやる心、
小さいものをかばう惻隠の情、
正義感、自立心、寛容、我慢…。

登山に登り口がいくつかあるように道順は違っても頂上は同じ。
つまりそういう人間になるための手段は変わったとしても、
目的とするところは同じです。

そう考えたとき、根本はみな同じなんだと感じて、
何か吹っ切れた思いがしました。
もちろん、そう思って自分を納得させたのも事実ですが。

金城先生に打ち明けてから一カ月が過ぎ、
ようやく心の整理がついてきました。

まずは保護者の皆さんに、
これまでの経過と今後のことをお話ししなければなりません。
説明会の日時を決めて、保護者に集まってもらいました。

説明に理解をしてくれる方は残り、
理解できない方は去っていただくことにしました。

後日、ある保護者より
「副館長(当時)は変わってしまった」と言われました。
ショックは隠せませんでしたが、これはもう仕方のないことです。

しかし、大半は理解を示していただき、
そのまま在籍することになりました。
とても嬉しくて胸をなでおろしました。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日書いていますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。

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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi
日本空手道建武館 館長
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※『おれの半生』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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