『おやじの遺言』114

2011-04-09

宗家は技術の長である。
だから研修会以外の技術を教えることはできない。
教えるときは宗家を辞めるときだ。

大筋でいうとこんな感情でした。
もちろんそんな単純なものではありませんが。

金城先生の空手をするのはおやじの遺言のようなものでした。
だから、館長である兄から辞任を勧められても、
すんなり承諾できませんでした。
時には言い合いにもなりました。

それから数年が経ち会社の業績も振るわずの状態が続きました。
このまま拒み続けるのは私のわがままなのだろうか…。

勧められては悩み、悩んでは勧められしているときに、
後輩の一言で辞任を決心。

平成14年。
研修会三代会長、二代宗家を辞任。

何だかんだ言っても、最後に踏ん張って協力するのは兄弟です。
普段は兄弟喧嘩していても、
いざという時は一つになって命をかけるもの。
考えてみれば、これもおやじの遺言でした。

今は兄弟が力を合わせる時だ。
そう心に誓って、建武館でやっていくと決意しました。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日書いていますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。

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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi
日本空手道建武館 館長
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※『おれの半生』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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